外からの騒音や自分の声の音漏れを気にして部屋を転々としてきた――
ピアリビングには、そんな方からのご相談の声もたくさん寄せられます。
本記事では、音に悩まないための物件選びのコツをご紹介。
さらに、今の住まいでも引っ越し先でも使える、防音ブースと自作の対策方法をご紹介します。
もちろん、いずれも賃貸住宅OKな防音対策です。
読み終える頃には「引っ越しが怖くなくなる」自信が手に入ります。
▼今回のお悩み
物件:マンション
どこに対して:隣室(壁)・外(窓)
音の種類:声・外部騒音
いつ:日中
音の大きさ:~60dB
引っ越しを繰り返す「引っ越し族」
皆さん、「引っ越し族」という言葉を聞いたことはありませんか?
通常、転勤族と同じような意味合いで、転勤・移動が多い仕事に伴い、頻繁に引っ越しを繰り返す人やその家族を「引っ越し族」と呼んだりします。
一方で、音に関するお悩み相談を受けているピアリビングには、「騒音トラブル」が原因で、複数回の引っ越しを余儀なくされるお客様もいらっしゃいます。
この記事では、そんな「音」が原因で引っ越しを繰り返す方へ向けた、お役立ちコンテンツをご紹介していきます。
騒音トラブルの元になりやすい「声」
ピアリビングでは、2023/2/1〜2/28までのユーザーからのお問い合わせを元にお悩みの多い騒音トラブルをグラフにまとめました。
<調査概要>
調査期間:2023年2月1日(水)~ 2023年2月28日(火)
調査方法:お電話・メール・SNSでのお問い合わせデータ
お問い合わせ件数:合計1202件
(うち、防音相談についてのお問い合わせが360件)

引用:【騒音トラブルのお問い合わせ調査】防音を検討する方の最も多い動機が「ピアノの音(26.8%)」という結果に。 | 株式会社ピアリビングのプレスリリース
お悩みの多い音の種類における話し声は、「自分からの音」では第3位、「他からの音」では第1位にランクインしています。
話し声といっても、家族間での団らんの声だけでなく、電話口の声やリモートワーク時の打ち合わせなどに伴う会話、歌や配信などさまざまなシーンが考えられます。
また、ゲームに伴うボイスチャットについてのご相談も増えています。
自分が発しているとなかなか気付きづらいかもしれませんが、確かに足音や交通騒音と違って、歓喜や怒号など、喜怒哀楽が分かりやすい音である「声」は、一度気になるとずーっと気になってしまいますよね・・・。
どんな理由で引っ越す人が多いの?
引っ越しの経験がある方へ「何が理由で引っ越したか?」というアンケート調査をされている企業様がいらっしゃいます。
1位 「就職・転職・転勤」
2位 「結婚・離婚」
と、人生のターニングポイントに伴う理由が並ぶ中で、
3位 「部屋が狭い(部屋数が少ない)」
4位「その他(ペット可否に伴うなど)」
に続いて、
「騒音」は5位にランクイン。
詳細な理由としては、周囲からの音がストレスになって引っ越しを決めた方や自宅の音が原因で苦情が来たという方など、さまざまなケースがありました。
引用: 不動産の相談窓口「【引越しを決めた理由は?】男女500人アンケート調査」
仕事や趣味など、自宅で過ごす時間が増えている
リモートワーカーの割合
コロナ禍を経て、リモートワークをする人や、屋内での趣味を楽しむ人が増えましたよね。
ピアリビングでも、一部リモートワークを採用しています。
国土交通省による「令和5年度 テレワーク人口実態調査」に、テレワーカーの割合が掲載されています。

データを元にグラフに起こしてみたのですが、やはりコロナウイルスが流行し始めた令和2年からテレワーカーが急増していることが分かります。
その後は緩やかに減少しているものの、20%台をキープしているので、ピアリビングのようにコロナウイルスが落ち着いた後も、「一部テレワーク」をそのまま採用している企業が多いのかもしれませんね。
それらの影響もあり、コロナ禍では「防音需要の高まり」をかなり感じました。
テレワークや趣味の充実に関しては、「組み立て式簡易防音室 おてがるーむ」が注目されることが多く、ワークスペースや録音スペース、配信スペース、カラオケスペースなど、さまざまな用途でお使いいただいています。
インドアの趣味が人気
直近一年間での人気の趣味ランキングベスト5は以下です。
1位:音楽鑑賞
2位:アニメ
3位:読書
4位:グルメ・食べ歩き
5位:旅行
引用: みんなのランキング「【人気投票 1~268位】趣味人気ランキング!みんながおすすめする趣味は? 」集計期間|1年以内
屋内で楽しめる趣味が3位までを占めています。
この記事を書いている今は8月ですが、異常気象のためか、雨が本当に少なく猛暑日が続いているので、屋内で快適に過ごすための工夫は尽きることがなさそうですね。
話し声は、どれくらい大きな音?

人の話し声は、おおよそ50~60dBほどと言われています。
この表で見ると、「そんなものか」と感じる方もいるかもしれません。
壁越しに抜ける声
マンションでの部屋を仕切っている界壁の防音効果がおおよそ20dBほどだと考えると、壁向こうに抜ける音は30~40dBとなります。

でも、集合住宅やホテルなどで、壁越しに隣室の声が聞こえてきた経験はありませんか?
ヒートアップした声がお隣に漏れてしまうと、やはり騒音トラブルに発展してしまう恐れがあります。
窓や換気口から漏れている場合も
また、音が抜けるのは壁だけではありません。
壁よりも薄くて隙間が生まれがちな窓や換気口から漏れた音が、お隣やその周辺にまで届いてしまう可能性も考えなければなりません。

引っ越しの前に!物件の防音性を見極める方法
声がどんな音か分かったところで、次はなるべく声などの空気を伝う音が抜けにくい物件選びのコツをご紹介します。
建物の構造
まずは建物の構造を確認しましょう。
「木造」「鉄骨」「鉄筋コンクリート」音が抜けにくいのはどれでしょうか?
この中では「鉄筋コンクリート」が最も防音性が高いことが多いです。
ここでいう防音性は、足音や物音などの振動ではなく、声やテレビの音などの空気を介して伝わる音が伝わりづらいことを表します。
物件探しサイトなどで条件を絞る際は、「鉄筋コンクリート」を重視しましょう。
築年数はどれくらい?
築年数によって、建築基準が変わって構造自体も大きく異なる場合があります。
【壁の場合】
築30~40年ほどの物件では壁の厚みが12cmと薄かったり、コンクリートブロックを積み上げて造られている場合があります。コンクリートブロックは、空洞が多いために遮音性がさらに低くなってしまいます。

一方で、築年数の浅い物件は壁の厚みが15cm以上であることが多く、コンクリートブロックが使われることはほとんどありません。
壁の厚みによる遮音性能の違い

壁の厚みが12cmの場合:遮音性能 -45dB
壁の厚みが15cmの場合:遮音性能 -50dB
【窓の場合】
窓についても、窓ガラス本体に加えて冊子の素材や厚み、構造なども年々改良されているため、築古物件に比べて、築浅物件の方が気密性に優れていることが多いです。
窓の厚みや構造の改良により気密性が上がることで、外気音からの影響が減り、室温が快適に保たれる効果もあります。
エアコン効率が格段にアップするので、節電につながるのも嬉しいですね。

耳をすませてみよう
まずはシンプルに、周りの音が聞こえてこないか耳をすませて確認してみましょう。
壁伝いからお隣さんの声やテレビは聞こえてきませんか?
窓を閉めた時に、外の音が大きく聞こえてきませんか?
必ず、じっくり確認しましょう。
外を歩いてみよう
生活圏でのイメージを兼ねて、物件の周りを歩いてみましょう。
外の音が大きいと、自宅でマイクを使った作業中に音が入りやすくなることはもちろんですが、睡眠の妨げなどの死活問題にもつながるため、必ず確認しましょう。
線路や踏切、交通量の多い大通りなどはありませんか?
稼働音の大きな工場や、夜遅くまで賑わっている繁華街からは離れていますか?
日中では気付かない点もあるので、出来れば時間帯を変えて何度か確認することをおすすめします。

戸境壁の構造
隣室と自宅を隔てている壁を戸境壁(こざかいかべ)と言います。
できれば、この戸境壁の構造も物件探し及び内覧の際に確認したいところです。
よくある4つの壁の工法は以下です。
特に、下二つの二重壁(ふかし壁工法)と乾式壁(LGS工法等)ですと、高い遮音効果を得られる場合が多く、好ましいです。

直壁
ブロックやコンクリートの壁に直接塗装・クロスなどで内装している工法

二重壁(GL工法)
ブロックやコンクリートの壁にGLボンドで石膏ボードを貼る工法

二重壁(ふかし壁工法)
ブロックやコンクリートの壁の前にもう一層壁を作る工法

乾式壁(LGS工法等)
ブロックやコンクリートなどは使用せず、乾式壁のみで作る工法
壁を叩いてみる
壁の工法が不明な場合は、内覧の際に壁を叩いてみましょう。
物件選びで気をつけたいことを調べると「壁を叩いてみて音が響きにくい物件を選びましょう」という情報をよく見かけませんか?
これはその通りで、壁を叩いた際に重くて鈍い音の物件が好ましいです。
ただ、「叩いた音がコンコンと響きやすい壁は遮音性能が低くてだめ」とは一概には言えません。これは、響きで分かるのはあくまでも壁の表面構造までであるからです。
内覧の際には、ぜひ少し位置を少しずつずらしながら戸境壁を叩いてみてください。
「コンコン・コツコツ」と叩く場所によって交互に音が異なる場合は、二重壁(GL工法)である可能性が高いです。
それに対して、全体的に重くて鈍い音の壁であれば良いでしょう。

これらの壁の防音性を見極める方法は、下記動画でも詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
今回の記事では、「声の音漏れ」にフォーカスしていますが、「足音や物音」などの床を伝う音が心配な場合は、床の素材や構造、スラブ厚なども併せて確認しておくことをおすすめします。
▼物件選びのコツ総集編
引っ越しの後にできる対策
引っ越しの後でも、引っ越しをしなくても、今すぐできる防音対策はたくさんあります。
すぐにできる身近な対策
発する音に気を付ける
そもそものお話にはなってしまいますが、最も確実で手っ取り早いのがこの方法です。
自分が発している音を抑えることで、その後の対策も簡易的で済む場合がございます。
必要以上に音量を上げないことはもちろん、音を発する時間帯にも気を付けるように心がけましょう。
作業スペースの位置を見直す
まずは、空気と共に音が出入りしてしまいがちな窓や出入り口、換気口からからできるだけ離れた場所を確保しましょう。

隙間テープで音の出入りを減らす
市販の隙間テープの活用もおすすめです。
なるべく隙間を埋めることで、機密性を高めて音漏れを軽減することができます。
よく見かける戸当たりテープの他に、窓のサッシに添わせるように取り付けるゴム製のテープなども市販されています。
どれも比較的安価で販売されているので、ぜひお試しいただきたいです。
インテリアを活用する
毛足のあるラグを広く敷いたり、クッションや洋服ラックなどを置くことで、お部屋に反響する音を軽減する「吸音」に有効です。
また、音を漏らしたく無い隣室側の壁に、お洋服などを詰めたチェストや本を詰めた背の高い本棚を設置することでも、音が壁に直接伝わるのを妨げることができます。

お部屋の一部に後付けして対策する
窓や壁など、それぞれにスポット的に対策をする方法です。
この方法は音が出入りしている場所がある程度明確に定まっている場合に有効です。
スポット的に対策をするメリットとしては、必要な場所にだけ対策をすることで、防音室に比べて比較的費用が抑えられやすいことが挙げられます。
「どこから音が出入りしているか分からない」「振動が周囲から伝わってくる」という場合には、スポット的な対策では効果を得られにくいです。
窓の対策
窓から出入りする音を軽減するには、防音カーテンや窓に取り付けるボードでの対策がおすすめです。
通常のカーテンに比べて厚みや重みのある防音カーテンは、窓から出入りする話し声や鳥のさえずりなどの防音にはもちろん、お部屋内の反響音の吸音にも有効です。
防音カーテンの効果目安:約5~10dB減
窓におすすめの防音カーテン・防音ボード

かんたん防音ライナー
カーテンの裏に取り付けるだけで防音できるアイテム。断熱や遮光機能もあり。既成サイズとオーダーサイズを用意。
高密度生地/簡単取付・断熱・保温・遮光/既製(幅105cm×丈97~207cm)orオーダーサイズ/8,690円(税込)~

防音カーテンコーズ
表面のワッフル生地が室内に響く反響音を吸音し、軽減します。
防音効果:★★★(3〜5.9dB減)/高密度生地+凸凹吸音布/断熱・遮光1級/既製(幅110cm×丈135~260cm)orオーダーサイズ/5色展開/14,740円(税込)~

防音カーテンコーズプレミア
防音カーテンとは思えない柔らかな手触りが特徴。
防音効果:★★★(3〜5.9dB減)/高密度生地/断熱・遮光1級/既製(幅110cm×丈135~250cm)orオーダーサイズ/2~3色展開/14,740円(税込)~
交通騒音や繁華街ほどの喧騒が窓から入ってくる場合には、防音カーテンでは防ぎきれない可能性が高いため、ボードタイプでの対策がおすすめです。
防音ボードの効果目安:約20dB減

防音ボード「窓用ワンタッチ防音ボード」
賃貸OK!吸音材+遮音材を内蔵した防音ボード
防音効果:★★★★★★(12〜14.9dB減)/高気密+サンドイッチ構造/賃貸OK/幅300~3655mm×高さ300~2100mm,58mm厚/10色展開/22,000円(税込)~
壁の対策
隣室から聞こえる音が気になる場合は、ワンタッチ防音壁のような防音ボードでの対策がおすすめです。

防音パネル「ワンタッチ防音壁」
防音効果:最大10dB減/高密度+サンドイッチ構造/賃貸OK・オーダーカット・断熱/幅50~5400mm×高さ901~2700mm, 50mm厚/2種10色展開/17,600円(税込)~
ドアや引き戸の対策
ドアや引き戸には、防音カーテンを設置しての対策がおすすめです。
ピアリビングでは、ドアや引き戸に手軽に取り付けられるような防音カーテンを取り揃えています。
どれも「あったらいいな」を形にした、ピアリビングオリジナル商品です。

防音カーテン ドア用コーズ両面仕様
防音カーテンコーズをリバーシブルに改良しました。
防音効果:平均7.3dB減/高密度生地+凸凹吸音布/両面同生地・断熱・保温・遮光1級/オーダーサイズのみ/5色展開/24,970円(税込)~

吸音材が入れられる パーテンポケット付き
ポケットにお好きな吸音材を入れて、効果をカスタマイズ。
高密度生地/吸音材を入れるポケット付き・断熱・保温・遮光1級/幅110×丈237cm/3色展開/18,480円(税込)~

防音防炎カーテン パーテン
突っ張り棒を通して設置ができるループタイプ。
高密度生地/防炎・断熱・保温・遮光1級/オーダーサイズ幅30~135cm×丈30~320cm/7色展開/24,530円(税込)~
お部屋に防音ブース・防音室を導入する
仕事用デスクや趣味のスペースなどを囲うように対策する方法です。
この方法は、自分が発する音を外に漏らさないようにしたい場合により有効です。
もちろん、防音材で周りを囲うので、周囲からの音をある程度遮断する効果も期待できますが、自分が発した音を近い距離で確実に防音できるため、「通話の音を外に漏らしたくない」「ボイスチャットや配信での騒音トラブルが不安」という方におすすめです。
防音ブース
卓上型のブースの他に、防音パネルや防音カーテンなどの間仕切りアイテムを活用することで、省スペースで防音ブースを自作することができます。


卓上型防音ブース「HISOHISOブース」
防音効果:20dB減/高密度+サンドイッチ構造/オーダーカット可/3サイズ展開+オーダーサイズ対応/61,600円(税込)~
こちらは、ブース内で発した音が正面及び左右から漏れるのを軽減する際に有効です。
ただ、周囲からの音を軽減するには開口部が広く開いているため、窓や壁の対策が必要です。

防音パネルを活用した防音ブース
ピアリビングのオリジナル防音パネル「ワンタッチ防音壁」・取付部材(塩ビジョイナー・ラブリコ・2×4材)を使って自身でブースを作る方法です。ブースを作る際は、極力開口部を少なくした方が効果が得られやすいです。
▼ワンタッチ防音壁を使って簡易防音ブースを作る方法はこちら
上記のように大きく空間を仕切って対策する場合は、防音パネルで躯体をつくり、出入り口には防音カーテンを設けるなど、出来るだけ個室に近い構造を再現できると好ましいです。
防音室
より周りの音をシャットアウトできる環境を整えたい場合は、防音室の導入をおすすめします。
ピアリビングでは、手軽で導入しやすい組み立て式の防音室「おてがるーむ」を販売しております。
ピアリビングの組立式簡易防音室「おてがるーむ」は、内部の防音パネルの構造が吸音材と吸音材の間に遮音材を挟んだサンドイッチ形状になっており、中低音域の音を吸音する素材を使用しています。
重量は50kgと比較的軽量で、商品が届いたその日に組み立てが可能。DIYに不慣れな方でも1時間程度で完成します。

簡組立式防音室「おてがるーむ」
防音効果:20dB減/吸音×遮音のサンドイッチ構造/簡単設置・再組立可/内寸幅815×高さ1880×奥行き1110mm/2色展開/209,000円(税込)
似たような見た目の防音室が増えていますが、それらと比較すると「吸音材と吸音材の間に遮音材を挟んだサンドイッチ形状」はピアリビングだけのオリジナル。遮音材の有無で効果は桁違いです。
引っ越しを考える前にご相談ください
音のお悩みや防音対策でのお困りごとなどは、いつでもピアリビングにご相談ください。
こちらの記事でご紹介したもの以外にも、お客様のニーズやご予算に合った方法を、防音アドバイザーが提案いたします。
お電話・メール・ラインでのご相談のほかに、オンライン防音相談やショールームでのご相談も設けております。
オンライン防音相談では、zoomを使ってお客様の環境を見せていただいたり、防音アドバイザーが商品を手に取り詳しいご説明をすることで、より具体的なご提案が可能です。
ショールームは東京は六本木に、福岡は博多に設けております。
実際に商品を手に取りご覧いただくことはもちろん、一部商品は防音実験も可能です。
いずれの防音相談も、何度ご利用いただいても無料ですので、ぜひご検討ください。

よくある質問(FAQ)
Q1. 騒音が原因で引っ越しを繰り返さないためには、どんな物件を選べばいいですか?
A. 鉄筋コンクリート造(壁厚150mm以上)・角部屋・最上階を選びましょう。隣室との壁が乾式なら要注意です。
Q2. 引っ越しせずに今の賃貸でできる隣室への防音対策には何がありますか?
A. 隣室対策には遮音シートを吸音材で挟み込んだ防音ボードを設置する方法が有効。既存の壁と合わせて30~35dB軽減も可能です。
遮音シートを吸音材で挟み込んだ構造は、ピアリビングオリジナルのワンタッチ防音壁と同じ構造です。
Q3. 賃貸住宅でも使える防音ブースにはどんな種類がありますか?
A. 以下のようなものがあります。
- 卓上/折りたたみ式ブース:デスク上に置くだけ、簡単設置で吸音効果あり。会話や録音に最適。
- 組立式ユニット型ブース:パネル組み立て式。比較的高い遮音性で、テレワークや録音に。
- レンタルタイプ:購入不要で期間限定使用に向く。設置・撤去がスムーズで賃貸向き。
- DIY 防音ブース:2×4材や吸音材を使った自作。コスパに優れ、自分仕様にカスタム可。
ピアリビングでは、卓上ユニット式「HISOHISOブース」・折りたたみ式「ココスペース」・DIYで防音ブースが作れる「ワンタッチ防音壁」・簡単に組み立てられる防音室「おてがるーむ」をご用意しています。
Q4. 防音カーテンだけで本当に効果はあるのですか?
A. 一定の効果はありますが、交通騒音や繁華街の音など大きな騒音には不十分な場合があります。その場合は、防音ボードと併用することで、最大20dBの音を遮断できる対策が可能になります。
Q5. リモートワークでの会議の声やボイスチャットの音漏れ対策には何が有効ですか?
A. 窓や壁に対する部分的な対策に加え、デスク周りを囲むような防音ブースの導入が有効です。ピアリビングの製品では、省スペースかつ簡易的に設置できる防音カーテンやパネルを使ったブースも推奨されています。
Q6. 自作で防音ブースを作る場合のポイントは?
A. 吸音材と遮音材をサンドイッチ構造で使うこと、開口部を最小限にすることがポイントです。このサンドイッチ構造を採用したピアリビングの「ワンタッチ防音壁」を使うことで、低コストかつ効果的に自作できます。
Q7. 防音相談を受けることはできますか?
A. はい、防音専門のピアリビングでは無料の防音相談を実施しています。お客様の環境や目的に応じた最適な防音対策をご提案いたします。

参考文献・出典
【1】井上勝夫「マンションの音トラブルを解決する本」
【2】DPA Microphones「楽器の音響特性」Mic University
【3】Martinezら「都市騒音の評価と低減策」、Environmental Science & Technology(2001年)
【4】大林組(1987)「トンネル発破音の特性とその対策例について」『技術報告書』第34号、29頁。
【5】Haselhurst, D.(2024).「ギターの音量はどれくらい?【決定版ガイド】」Guitar Mammoth.
【6】Johnsonら「COVID-19パンデミック下の公衆衛生対策」、Public Health Reports(2020年)
【7】Leeら「精神疾患の疫学研究」、Journal of Psychiatric Research(2005年)
【8】Kimら「子供の睡眠と健康に関する縦断研究」、Sleep Medicine(2021年)
【9】Garciaら「騒音曝露と心血管リスク」、Environmental Health Perspectives(2011年)
【10】Smithら「騒音の人体影響に関する研究」、Environmental Medicine Journal(2006年)
【11】iZotope「ドラム音のイコライジング方法」
【12】Zhangら(2019)「高速鉄道の騒音解析に関する研究」『Chinese Journal of Mechanical Engineering』。
【13】川口直也・石原勝洋「生ドラム演奏音の周波数分析と騒音対策」『騒音制御』第4巻第1号、2010年、15–22頁
【14】Zając, M., & Słowik, M.(2016)「低速道路における路面の騒音特性」『Coatings』第6巻、第2号、15ページ
【15】Leventhall, H.G.(2004)「低周波騒音と不快感」『Noise and Health』第6巻第23号、59–72頁。
【16】株式会社LoopGate(2025)「音声通話における人の声の周波数や音質、聞こえ方の違いについて解説」