記事公開日:2017年11月2日 最終更新日:2021年8月3日

 みなさんこんにちは!防音専門ピアリビングのキャサリンです(*^^*)

効果的な防音対策をする際に、必ずといっていいほど必要になる「吸音材」なんですが…、

ひとまとめに「吸音材」と言っても、色んな種類がありすぎてとてもじゃないけど選びきれないと思います(> <)

そこで、こちらの記事では「吸音材」について解説しつつ、20年以上にわたって、たくさんのお客様の音のお悩みを解決してきた防音専門ピアリビングがおすすめする吸音材3選をご紹介します!

▽こちらの動画でも、吸音材についてご紹介しています♪

  • そもそも「吸音材」って何なの?
  • 「吸音材」は一体どんな時に使うべきなのか?
  • 防音専門店がおすすめする吸音材3選とは?
  • まとめ
目次
  1. そもそも「吸音材」って何なの?
  2. 「吸音材」は一体どんな時に使うべきなのか?
    1. (1)まず第一に、反響音や騒音などの「音」の対策にご使用ください!
    2. (2)お部屋のリフォームなどで、壁の内部に設置することで断熱対策に!
  3. 防音専門店がおすすめする吸音材3選とは?
    1. 【1】ロックウール素材で高密度の吸音材
    2. 【2】安心安全なポリエステル素材の吸音材
    3. 【3】音の吸音率が最も高いグラスウール吸音材
    4. オマケ:その他よく見かけるウレタン吸音材について
  4. よくある質問
    1. Q. 吸音材とは何ですか?防音との違いは?
    2. Q. 吸音材はどのような場面で使えますか?
    3. Q. ピアリビングおすすめの吸音材3選は何ですか?
    4. Q. 吸音材を選ぶときのポイントは?
    5. Q. 吸音材だけで完璧な防音は可能ですか?
    6. Q. 吸音材は少量でも効果がありますか?
    7. Q. 吸音材の貼り付け位置で効果は変わりますか?
    8. Q. メラミンスポンジは吸音材の代用になりますか?
    9. Q. ダンボールに吸音効果はありますか?
    10. Q. 吸音材はどの程度の厚みがあると効果的ですか?
    11. Q. 吸音材の代わりになる物はありますか?
    12. Q. 吸音材は防音になりますか?
    13. Q. 吸音材と遮音材はどっちが先に必要?
    14. Q. 吸音効果の高い素材は?
    15. Q. 吸音材をどれくらい貼れば効果がありますか?
    16. Q. 遮音と吸音どっちがいい?
    17. Q. 吸音材は正面に置くと効果的ですか?
    18. Q. 吸音材はどこに置くべきですか?
    19. Q. 吸音スポンジの仕組みは?
    20. Q. 音を吸収する材料には何がありますか?
    21. Q. 有孔ボードは吸音効果があるのですか?
    22. Q. 発泡スチロールは音を吸収しますか?
    23. Q. 音を吸収しやすい家具は?
    24. Q. 防音と吸音、どちらがいいですか?
    25. Q. 吸音材を壁に貼ると防音効果はありますか?
    26. Q.防音相談を受けることはできますか?
  5. まとめ

そもそも「吸音材」って何なの?

そもそも吸音材っていったい何なんでしょうか?

音は、簡単に言うと、発生した時に空気や個体を伝わって起こる振動が熱エネルギーに変換されて伝導される仕組みになっています。

そして、吸音材は「その素材自体が含んでいる空気の穴にその熱エネルギーが吸収されるため音を軽減することが出来る」んです。

吸音材は、その吸音材の素材として使用されている繊維の密度(吸音材のもとになっている素材が、どれくらいギュギュッと詰まっているか)とも密接な関係にあって、吸音性能だけで考えれば、中に適度な空気の層を含みやすい「密度40~60kg/m3」が一番効果が高くなります。

ただし、空気の通り道がたくさんある分、向こう側(音を通したくない反対側)へも音を透過させやすいので、防音という面で考えると、やはりそれなりの密度が必要なのです…!(◎-◎)ゞ

※密度が高くなるほど、凝縮して空気の層は少なくなりますが、その分向こう側に音を通しにくい遮音効果を発揮します。

ちょっと難しい話になってしまいましたが・・・

まとめると、【「吸音材」は対策したい音の種類や対策場所によって、使用するべき吸音材の密度や素材が変わってくる】と言うことなんです!

※ただし、防音対策で吸音材を使用する場合、「厚み」は厚みがあればあるほど効果的です!

いやいやいや、余計難しくなってしまったよ・・・

なんて思われてしまったかもしれませんが、それほど難しい話ではないので、これから実際におすすめの吸音材をご紹介しながら、密度や素材についてもご案内していきたいと思います。

「吸音材」は一体どんな時に使うべきなのか?

 では、実際に吸音材はどんな時に使用するのが効果的なのでしょうか?

(1)まず第一に、反響音や騒音などの「音」の対策にご使用ください!

特に、【壁】や【間仕切り】などの防音対策を検討されている場合は、吸音材を使って対策していただくことで、DIYでも効果的な防音対策を行うことが出来ます。

【床】や【天井】【ドア】の対策になると、施工方法によっては個人での設置は難しかったり、お部屋を傷付けずに取り付けることができない場合があるので、その際はお気軽にご相談ください!

▶︎防音専門ピアリビングへのご相談はこちら!

(2)お部屋のリフォームなどで、壁の内部に設置することで断熱対策に!

防音・吸音対策以外だと、基本的に吸音材は「断熱材」として、お部屋の壁の内部などに使われることが多いです。

実際、密度10kg/m3 程度のグラスウール素材の吸音材は、断熱材として使用されていることがほとんどです。

防音専門店がおすすめする吸音材3選とは?

それでは、実際に防音対策をする際におすすめする吸音材3選をご紹介していきたいと思います。

【1】ロックウール素材で高密度の吸音材

ロックウールボード 厚み50mm 密度80kg/m3

 まず、ご紹介させていただきたいのが、幅広い音の対策に効果的な「ロックウールボード」です!

ロックウールボードは、数あるロックウール素材の中でも密度が高く、当店で取り扱っている吸音材の中でも最も防音効果が高い吸音材です。

迷ったらまずお勧めしたい吸音材になります。

密度80kg/m3 以外だと、重低音域の対策により効果的な「 密度150kg/m3 タイプ」も取り扱っておりますので、交通騒音や工事音などの重低音にお悩みのお客様には「 密度150kg/m3 タイプ」をお勧めいたします。

「ロックウールボード」は、すでに片面・もしくは両面を白いクロスで覆っているので、届いてそのまま壁などに設置していただけるというメリットがあります。

▽ロックウールボードを使用した壁の防音対策については、下記動画でも詳しく説明しておりますのでよろしければご参考ください!

その他、同じ高密度でロックウール素材の吸音材と言えば、有名なものだと「MGボード」と言う吸音材もございます。

こちらはクロス加工がされていないため、設置時にはロックウール繊維が剥き出しにならないよう気を付けていただく必要がありますが、ロックウールボードと同程度の防音効果・吸音効果が期待できます。

【2】安心安全なポリエステル素材の吸音材

ポリエステル吸音材「ポリリーフ」

続いておすすめするのは、お洋服などにも使われている安心安全素材のポリエステルを使用した吸音材です。

ポリリーフ」は、ただ安全な素材を使用していると言うだけでなく、軽量なのに高密度と言う優れものの吸音材で、上記で挙げた「ロックウールボード」と比較すると防音効果や吸音効果は下がってしまうものの、「遮音シート」と併用してご使用いただくと高い防音効果が期待できる商品です。

また、「ポリリーフ」のメリットとして、表面にお好みで綺麗にクロスを貼り付けられるので、お部屋の雰囲気に合わせて自分でカスタマイズすることが出来るんです!

ポリリーフの裏側に「遮音シート」を貼って、表面に好きなクロスを貼り合わせると、とってもおしゃれな貴方だけの防音ボードを作ることができます。

▽ポリリーフに関しては、以下の動画でも詳しくご紹介しておりますので、興味がある方はぜひご参考ください!

【3】音の吸音率が最も高いグラスウール吸音材

グラスウール吸音材「GCボード」

そして、最後にご紹介する商品が、吸音材として広く使用されているグラスウール素材の「GCボード」です。

「GCボード」は密度が 32kg/m3 となっており、吸音効果だけで見ると最も音を吸収しやすい密度の吸音材になっています。その分、空気の通り道があるため、防音(音を軽減・遮断する・騒音対策)としては、上記でご紹介した高密度の吸音材と比べて、効果が下がってしまいます。

室内でキンキンと響く反響音が気になる場合や、話し声やテレビの音などの対策で吸音材を検討されている場合には、最も安価で対策していただける吸音材になっております。

オマケ:その他よく見かけるウレタン吸音材について

上記3つ以外でご紹介した吸音材以外に、よく見かけるものとしては「ウレタン素材の吸音材」や「フェルト素材の吸音材」があります。

ウレタン素材吸音材「カームフレックス」
フェルト系吸音材「フェルメノン」

上記2つの吸音材は、どちらも簡単に設置ができますが、その分防音効果としてはそれほど高い効果は見込めません。

「GCボード」と同様に、自分の話し声やテレビの音など、生活音が気になった時の対策手段としてや、あまり大きな音を出さない場合の楽器音やオーディオスピーカーの音の対策としてご使用いただくことをお勧めいたします。

よくある質問

Q. 吸音材とは何ですか?防音との違いは?

A. 吸音材とは、音の振動を熱エネルギーに変換して反響音を抑える素材のことです。素材に空気の層が含まれているため音を吸収しますが、音を遮断する力(遮音)は弱いため、防音目的の場合は遮音材との併用が必要です。

Q. 吸音材はどのような場面で使えますか?

A. 主に以下のような用途で効果があります
部屋の反響音の軽減
壁・間仕切りのDIY防音
断熱材としての併用(リフォームや内装工事時)
反響音対策には天井や壁、軽度の騒音には壁内設置が推奨されます。床や天井の施工は難易度が上がるため、事前相談が望ましいです。

Q. ピアリビングおすすめの吸音材3選は何ですか?

A. 以下の3種類が、コストと効果のバランスが良くおすすめです
① ロックウールボード(高密度・高性能)
密度:80~150kg/m³
特徴:中低音域の吸音・防音に優れ、遮音材との併用で効果大
② ポリエステル吸音材「ポリリーフ」(軽量・安全)
密度:70kg/㎥
特徴:軽くて扱いやすく、お子様にも安心安全
③ GCボード(グラスウール吸音材)
密度:32kg/m³
特徴:反響音対策に最も適した高い吸音率

Q. 吸音材を選ぶときのポイントは?

A. 以下の点を考慮してください
密度(kg/m³):遮音性も求めるなら高密度
厚み:厚いほど音の吸収力が増す

Q. 吸音材だけで完璧な防音は可能ですか?

A. 吸音材はあくまで音の反射や響きを抑える素材であり、単体では防音(遮音)効果は限定的です。本格的な防音を目指すなら、遮音シート・石膏ボードなどとの併用が必須です。専門的な対策が必要な場合は、防音アドバイザーへの相談をおすすめします。

Q. 吸音材は少量でも効果がありますか?

A. 吸音材を貼る量にもよりますが、例えば自社の実験では、お部屋の壁一面に吸音材を貼り、床に防音マットを敷いた場合、室内の音が約5dB軽減され、やや音が小さく感じられるレベルになったという事例があります。

Q. 吸音材の貼り付け位置で効果は変わりますか?

A. はい、変わります。例えば、話し声は指向性があるため、話す方向に向かって吸音材を貼る方が効果的です。音源の特性によって適した貼り付け位置は異なりますので、吸音したい音の性質に合わせて工夫されることをおすすめします。

Q. メラミンスポンジは吸音材の代用になりますか?

A. メラミンスポンジは吸音材のような見た目ですが、吸音構造が異なるため、専用のロックウールやグラスウールのような効果は期待できません。防音目的には不向きです。

Q. ダンボールに吸音効果はありますか?

A. 段ボールが吸音に効果があるというデータはありません。

Q. 吸音材はどの程度の厚みがあると効果的ですか?

A. 仮に低音域を吸音したい場合は、厚みと密度のある素材が効果的です。おすすめは「ロックウールボード50mm厚・密度150kg/㎥」。背面に空気層を設けると、さらに吸音効果が向上します。

Q. 吸音材の代わりになる物はありますか?

A. 一般家庭で代用されることのある素材には、カーペットやカーテン、書棚などがありますが、専用の吸音材と比べると性能は劣ります。

Q. 吸音材は防音になりますか?

A. 吸音材は、室内の音の響きを抑える用途としては効果的です。壁に吸音材、床に防音マットを施工した自社実験では、楽器の音色が約5dB低減し、体感としてやや小さく感じられる結果が得られました。

Q. 吸音材と遮音材はどっちが先に必要?

A. 音を遮断するには「遮音材」が基本で、反響を抑えるために「吸音材」を追加するのが一般的です。

Q. 吸音効果の高い素材は?

A. グラスウールやロックウールなどの多孔質吸音材は、密度・厚み・背後の空気層を工夫することで、低音域でも高い吸音効果を発揮します。

Q. 吸音材をどれくらい貼れば効果がありますか?

A. どの程度の効果を求めるかによりますが、例えば自社の実験では、お部屋の壁一面に吸音材を貼り、床に防音マットを敷いた場合、室内の音が約5dB軽減され、やや音が小さく感じられるレベルになったという事例があります。

Q. 遮音と吸音どっちがいい?

A. 音を「外に漏らさない」「外から入れない」なら遮音、音の「反響やこもり」を抑えたいなら吸音が適しています。用途によって選びましょう。

Q. 吸音材は正面に置くと効果的ですか?

A. 音の性質によって異なりますが、例えば、話し声は指向性があるため、話す方向に向かって吸音材を貼る方が効果的です。音源の特性によって適した貼り付け位置は異なりますので、吸音したい音の性質に合わせて工夫されることをおすすめします。

Q. 吸音材はどこに置くべきですか?

A. 吸音材は音の進む方向に貼ると効果的です。

Q. 吸音スポンジの仕組みは?

A. 多孔質構造で空気中の音エネルギーを内部で摩擦に変換し、音を熱エネルギーに変換することで音を吸収します。

Q. 音を吸収する材料には何がありますか?

A. 吸音材には、多孔質素材・板振動型・共鳴器型の3種類があります。ピアリビングでは、グラスウールなどの多孔質素材を使った吸音材が中心です。

Q. 有孔ボードは吸音効果があるのですか?

A. 有孔ボードは背後に空気層を設けることで吸音効果を発揮します。さらに背後にグラスウール等の多孔質吸音材を入れることで広帯域で吸音効果が高まります。

Q. 発泡スチロールは音を吸収しますか?

A. 吸音効果はほとんどありません。遮音性も低いため、防音用途には向いていません。

Q. 音を吸収しやすい家具は?

A. 本棚、カーテン、布張りのソファ、ラグなどは音の反射を抑え、簡易的な吸音効果があります。

Q. 防音と吸音、どちらがいいですか?

A. 目的によります。周りへの音を遮断したい場合は「遮音」、室内の音の響きを抑えたい場合は「吸音」が適しています。

Q. 吸音材を壁に貼ると防音効果はありますか?

A. 吸音材を壁に貼ると、室内の音を和らげる効果があります。例えば自社の実験では、お部屋の壁一面に吸音材を貼り、床に防音マットを敷いた場合、室内の音が約5dB軽減され、やや音が小さく感じられるレベルになったという事例があります。

Q.防音相談を受けることはできますか?

A.はい、防音専門のピアリビングでは無料の防音相談を実施しています。お客様の環境や目的に応じた最適な防音対策をご提案いたします。

まとめ

 さて、今回は「吸音材」について色々とご紹介していきましたが、いかがでしたか?

「吸音材」に関する疑問は解決したでしょうか?

色々な種類が出てきたので、混乱させてしまったかもしれません(**;

吸音材は、あくまで音を吸収するものなので、防音という面で考えれば、その吸収した音を遮断するための「遮音材」と合わせて使用していただくことで、更なる防音効果を発揮します。

これから防音対策をご検討中の方は、ぜひご参考ください。