夜勤明けでもぐっすり眠るコツは、寝室の環境を「夜」に近づけてあげること。日中の光をしっかり遮り、周囲の騒音をできるだけシャットアウトするのがポイントです。

まずは、遮光カーテンで光を遮断し、耳栓やノイズキャンセリングイヤホンで音を気にしない環境を作ることから始めましょう。これだけでも、眠りの質は大きく変わるはずです。

この記事では「今すぐ眠りたい!」という方のために、すぐに試せる簡単な手順から、より快適な睡眠環境をつくる本格的な方法まで、順を追って解説します。これを読めば、きっとあなたに合った夜勤明けの快眠対策が見つかるはず。

▼ 今回のお悩み

・物件:マンション
・どこから:外から
・音の種類:交通騒音
・いつ:朝方
・音の大きさ:50〜60dB

夜勤による睡眠障害とは?

夜勤による睡眠障害とは、体内時計の“時差ボケ”が積み重なり入眠しにくくなる状態のことを指しています。
人の体内時計は24時間より少し長く、対策しないと日ごとに後ろへずれます。つまり、夜勤を行うと体内時計は毎日少しずつ「時差ボケ」状態になってしまうんです。

例えば、オランダで3万7千人を調べた研究では、夜勤を続ける人の51%が睡眠障害を発症しており、半数近くが 睡眠6時間未満 という結果が出ました。

出典:Frontiers

厚生労働省も「交代勤務睡眠障害」という言葉で、昼夜逆転が不眠や体調不良を招くと注意を呼びかけています。

出典:健康日本21

夜勤明けに「寝たいのに眠れない」「昼の話し声が気になる」のは、ごく自然な反応のようです。

なぜ眠れないのか

昼夜逆転による体内リズムの乱れ

人の体内時計は、24時間よりやや長めにできているとされており、何も対策をしないと1日ごとに数分ずつ後ろにずれていきます。夜勤を続けているとこのズレが蓄積され、昼に横になっても体が「まだ起きる時間」と判断してしまい、入眠しにくくなるのです。

昼間の生活音が眠りを妨げる

昼間の騒音対策とは、屋外で聞くと55〜60dBになりやすい音を、寝室内で30dB未満に近づけることです。

昼間の集合住宅では、話し声や車の騒音などで発生する音が55〜60dBに達しがちですが、環境省の昼間の騒音基準目標値は55dB以下、WHOでは快眠のため寝室での基準値は30dB未満を推奨しています。

だからこそ、窓まわりの防音対策とマスキング(耳栓・ホワイトノイズ等)で「外の音を室内で弱める」ことが鍵です。

「起きている時は平気なのに…」という違和感は正常なので、数値を目安に静けさづくりを始めましょう。

引用:環境省

引用:世界保健機関

光環境がお昼モードのまま

部屋が明るいと、体は「まだ起きている時間」と認識してしまいます。 睡眠を促すホルモン(メラトニン)は暗くなると分泌が活発になりますが、カーテンのすき間から差し込む光やスマホの光でもその分泌が抑制されてしまうそうです。

結果として体温が下がりきらず、布団に入ってもなかなか眠れない、疲れが取れないという悪循環が起こってしまいます。

夜勤明けでも快適に眠るための環境づくり

完全に光を遮る

夜勤明けに眠るときは、部屋を「夜」と錯覚させると効果的です。普通のカーテンは光が漏れてしまうため、遮光カーテンの使用をおすすめします。

ただ遮光カーテンでも、カーテン上部や左右からは光が漏れてしまいます。そこでピアリビングではカーテン上部を覆う「コーズ レールカバー」やカーテン左右を覆うリターン仕様の防音カーテン「防音カーテンコーズプラス」をご用意しています。

室温湿度を整える

暗く静かな部屋でも、暑すぎたり乾燥しすぎたりすると眠りが浅くなることがあるそうです。目安として、室温は26℃前後、湿度は50%前後が適切とされています。

寝る30分ほど前にエアコンをつけておき、タイマーで就寝中に快適な環境を保つことで、入眠しやすくなり、途中で目が覚めにくくなります

音環境を快適にする

最後に重要なのが「音」です。外の交通騒音などは就寝時の大きなストレス要因になります。

  • 就寝時の理想的な音環境は30dB程度(図書館内と同程度)
  • 昼間の一般的な騒音は50〜60dB(カフェや路上に近い)

できるだけ静かな環境を整える工夫が必要です。

夜勤仕事の方向け防音専門店おすすめの対処方法

最後に「音」を視点にピアリビングでおすすめできる防音対策についてご紹介します。

耳栓かノイズキャンセリング付きイヤホンを使う

最も手軽な方法として、耳栓やノイズキャンセリング機能付きイヤホンがあります。

特に後者は、周囲の騒音を感知し、その逆位相の音波を発生させて音を打ち消す技術(アクティブノイズキャンセリング)が搭載されており、非常に効果的です。

ホワイトノイズや自然音、音楽を流す

ホワイトノイズや自然音(小川のせせらぎ、滝の音など)、音楽を流すことで、周囲の雑音をマスキングし、眠りに入りやすくなります。

カーテンを防音カーテンにする

通常のカーテンを防音カーテンに替えるだけで、窓から漏れる高い音(車のロードノイズ音)を和らげることができます。

中でも最も防音性が高いピアリビングの「防音カーテン コーズ両面仕様」は、500〜4000Hzの帯域で約6dBの音の軽減が確認されています。

防音カーテンコーズ両面仕様

防音カーテンコーズ両面仕様

防音カーテンコーズをリバーシブルに改良しました。

防音効果:★★★★(6〜8.9dB)/高密度生地+凸凹吸音布/両面同生地・断熱・保温・遮光1級/オーダーサイズのみ/5色展開/24,970円(税込)〜

また、防音ライナーを既存のカーテンに取り付けるだけでも、約4dBの軽減効果が得られ、遮光・断熱機能も備えています。

かんたん防音ライナー

かんたん防音ライナー

カーテンの裏に取り付けるだけで防音・断熱・遮光機能を後付け可能です!

防音効果:★★★★(一般カーテン併用で6〜8.9dB軽減)/高密度生地/簡単取付・断熱・保温・遮光/既製(幅105cm×丈97~207cm)orオーダーサイズ/8,690円(税込)〜

※ただし、防音カーテンは低音(男性の声やエンジン音など)には効果が弱いため、次の方法がおすすめです。

窓に「窓用ワンタッチ防音ボード」を取り付ける

より高い遮音効果を求める方には、「窓用ワンタッチ防音ボード」がおすすめです。

窓用ワンタッチ防音ボード

防音ボード「窓用ワンタッチ防音ボード」

賃貸OK!吸音材+遮音材を内蔵した防音ボード

防音効果:★★★★★★(12〜14.9dB減)/高気密+サンドイッチ構造/賃貸OK/幅300~3655mm×高さ300~2100mm,58mm厚/10色展開/22,000円(税込)~

  • 防音カーテンの約10倍の質量があり、15dB程度の騒音をカット
  • これは「音が1/3に感じられるレベル」と言われています
  • 設置は取手を持ってはめ込むだけ。昼間だけ使い、夜は取り外すといった使い分けも可能

効果比較の動画もご用意していますので、ぜひご覧ください。

まとめ

夜勤後に「疲れているのに眠れない…」というお悩みを抱えている方は、決して少なくありません。でも、光・音・温度といったお部屋の環境を少し工夫するだけで、眠りの質はぐっと変わります。

今回ご紹介したように、遮光カーテンや防音アイテムを上手に活用することで、昼間でも夜のように静かで落ち着いた空間をつくることができます

日々がんばっているご自身の体と心を、しっかりと癒してあげるために、
「自分だけのくつろげる眠りの環境」を少しずつ整えてみませんか?

眠れない日が続いてつらいと感じている方にとって、この記事が少しでも助けになれば嬉しいです。