みなさん知っていますか?

実は、日本の住宅構造のうち、六割近くが木造建築(*)なんです。

* 引用元:総務省統計局調査結果よりhttps://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2008/nihon/2_1.html

日本式の戸建てはもちろん、最近ではリフォームされたデザイナーズ仕様のアパートやメゾネットタイプの集合住宅も増えています。

そこで、こちらの記事では「実際に木造建築の住宅の場合、どれくらい音が漏れやすいのか」を検証してご紹介したいと思います。

目次

木造建築とは? − 住宅構造の種類

「木造住宅」とは、住宅の主要な部分に木材を用いている構法のことです。

日本では古来から用いられているもので、住宅構造としても最も一般的で普及性の高い構造形式と言えます。

他の構造形式に比べ、比較的安価に建てられるほか、間取りの自由度が高くリフォームや改装などがしやすいという特徴があります。

また、木材は、鉄やコンクリートなどの素材と比較して、吸水性・吸湿性が高く、温湿度条件が季節によって大きく変化する日本の風土に合った素材です。

鉄筋コンクリート造住宅とは

「鉄筋コンクリート造住宅」は略称として「RC造」とも呼ばれ、コンクリートと鉄筋を一体化させた構造部材により架構された住宅のことを指します。

引っ張る力に強い鉄筋と、圧縮する力に強いコンクリートが組み合わさることで、より高い強度の柱や梁を構築することができます。

鉄筋コンクリート造住宅は、一般的には建物強度が高く耐震性に優れており、材料の特性から火災にも強いという特徴があります。

工法上、柱・梁・外壁・床などが隙間なく一体となっているため気密性も高く、木造住宅と比較して防音性や断熱性が高く、冷暖房を効率的に使用できると言ったメリットがあります。

さらに、壁や床がコンクリートで厚く充填されるため、他の構造に比べ外壁を貫通する音や上階の床衝撃音に対する遮音性能が高いとされています。

鉄骨鉄筋コンクリート造住宅とは

「鉄骨鉄筋コンクリート造住宅」は略称として「SRC造」とも呼ばれ、基本となる骨格に「H型鋼」などの鉄骨が使用されることがRC造との大きな違いになります。

支柱となる鉄骨の周囲に鉄骨の枠型を配置し、コンクリートを流し込むという構造で建てられています。

剛性が高いだけでなく柔軟性も確保できるという大きな特徴があり、強くしなやかな構造であるため、RCよりも耐震性に優れています。

鉄骨を軸に使うSRCは、コンクリートと鉄筋のみで構成されるRCと比較すると高剛性な上、高い耐震性を保ちながら柱や梁が小さくすることができます。

柱や梁も小さくすることで、結果として居住面積を広くすることができるというメリットがあります。

住宅構造別、防音性能の違いとは?

住宅構造別に防音性能を比較すると、以下のようになります。

1, 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)> 2, 鉄筋コンクリート造(RC)> 3, 木造

つまり、木造住宅は比較的安価に建てられるほか、リフォームや改装がしやすく、吸水性・吸湿性が高いといったメリットもありますが、防音性能で言うと他の建築構造の建物より低くなってしまうのです。

実際木造住宅はどれくらい音漏れするのか

木材は通気性が良いため、空気や湿気だけでなく音も通します。

建物によっては、上下左右のお部屋からテレビの音や話し声など、些細な生活音が聞こえてしまう場合もあります。

木造住宅と、RC造の住宅やSRC造の住宅の遮音等級(どれくらい音を遮断するかを等級で表したもの)は、以下の通りです。

引用:日本建築学会編「建築物の遮音性能基準と設計指針」

上記の比較表を見ていただくと分かるように、L-75というのは遮音等級を表すレベルの中でも低い等級となっており、通常騒音になりえないような、些細な生活音や物音も聞こえてしまうような数値となっています。

もちろん、一概に、全ての木造住宅に上記の遮音等級が必ず当てはまるとは断言できません。

新築や築浅の物件は、騒音トラブルで問題になることが多いので、遮音性が高い建築素材が使われている可能性が高いです。

逆に、築年数が古い建物は、壁の間の隙間が広かったり、石膏ボードだけの簡単な施工だけのものが多くなっています。

その他、ハウスメーカーが手掛けた賃貸物件や戸建物件は、高い防音性を期待できるものが多いです。

これから木造建ての住宅を選ぶ際には、上記のような点も考慮して決めることをお勧めいたします。

木造住宅で音漏れしやすい場所とは?

木造住宅は、通気性が良い分あらゆる「音」が行き来しやすくなっています。

建物によっては、左右両隣を挟んだ壁、もしくは上下階を挟んだ床の防音性などといった一部だけではなく、お部屋全体が音漏れしやすくなっている場合もございます。

私の実家も木造のアパートですが、隣のお部屋に住んでいる子供たちがはしゃいでいる音が、大袈裟でなく「ドーン」と響き渡っています。

実際、そこまではしゃぎまわっていなくても、木造の場合、建物や壁の造りによっては増幅して響いてしまうこともあるんです。

ちなみに、私の友人の住む木造アパートでは、階下の方のいびきまでもが聞こえてきてしまっているようです。

ピアリビング ワンタッチ防音壁

ウキウキで一人暮らしをスタートした友人ですが、他人の生活音がリアルに聞こえてしまう環境に疲弊し、入居一年足らずで引っ越しを検討せざるを得ない状態です。

また、実際に日々のお問合せで、お客様から「戸建て同士なのに隣家の物音が聞こえる!」というお声をいただくこともあります。

そのため、一概に「木造住宅だからここが響きやすい!」といった特定の場所を挙げることは大変難しいですが、建物によって音が響きやすい場所・もしくは音漏れが気になっている場所があると思います。

まずは、ご自身が住んでいる木造住宅において、日常的に音が聞こえてくる場所から重点的に防音対策をしていただくことをお勧めいたします。

また、苦情が来てしまった場合には、苦情に基づく音の種類や、苦情が来てしまったお部屋を挟んでいる壁などを重点的に対策しましょう。

防音対策はなるべく手厚く

木造住宅において防音対策を行う場合、対策は出来るだけ手厚く行っていただくことをお勧めいたします。

とはいえ、防音商品は高額なものが多くコストもかかる上に、効果があるかどうか不安な中で最初から完璧に対策する必要はありません。

気になる箇所から少しずつ対策して行って、少しでも効果が感じられるようであれば、設置面積を広げていただいたり、違う素材の防音商品を複数重ねて設置していただくことをお勧めいたします。

最後に、防音専門ピアリビングおすすめの防音商品をいくつかご紹介します。

■床の対策には

声などを遮るような厚手で重みのある「静床ライト」の下に、足音などの衝撃を吸収する「足音マット」を重ねる組み合わせがおすすめ!

当店人気No.1 防音タイルカーペット 「静床ライト

ピアリビング 静床ライト

すでに、ジョイントマットやカーペット・ラグなどをお持ちの場合には、下に重ねるだけで防音・防振効果がアップする「足音マット」がおすすめ!

ピアリビング 足音マット

■窓からの音漏れに

窓からの音漏れが気になる場合には、まずは「防音カーテン」での対策がおすすめです。

すでに、遮音カーテンなど厚手で重量のあるカーテンをご使用されている場合には、さらに防音効果だけを後付けできる「防音ライナー」などもご用意しています。

かんたん防音ライナー

■壁や引き戸などの対策には

お隣の部屋の話し声やテレビの音など、些細な生活音が気になる場合には、「ワンタッチ防音壁」がおすすめです。

ワンタッチ防音壁

ワンタッチ防音壁は、お客様の壁のサイズに合わせてオーダーメイドでお作りする商品なので、自分で吸音材や遮音材を加工して対策するよりも、少し高額になってしまいます。

出来るだけDIYで壁の防音対策を行うことも可能です。

壁の防音対策に関する動画を合わせてご紹介しておりますので、合わせてご参考いただければ騒いです。

防音対策商品は厚手の分、お部屋の断熱性も高まり、気温差の激しい季節でも快適に過ごせますよ^^

*その他、商品や防音に関するお問い合わせも随時承っております!

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