皆さん、こんにちは。防音専門ピアリビングの代表ふーこです。
今回のテーマは、防音対策でありがちな失敗について。よくお客様から、
「壁に防音シートを貼っているんですけど、全然効果がないんです」「階下からの音がうるさくて、カーペットを敷いたんですが、今もうるさいままで…」
といったお話を聞きます。
防音対策するときに知識がない状態で対策をしてしまうと、全く効果を感じられなかったり、時にはさらに音が聞こえるようになった…なんてことにもなりかねません。もちろんその他にお客様のお部屋の環境や設置状況によるものもありますが…。
壁に防音シートを貼っても防音効果は感じられにくいですし、階下からの音がうるさい…と思って床の対策をしたら、実は隣からの音だったなんてことも。
そこで今回は、防音対策でありがちな失敗についてお話していきます。
防音対策でありがちな失敗3選
防音シートのみで対策する
様々な場所で販売されている防音シート。実はそれらの多くは防音シートではなく、「遮音シート」と呼ばれるものです。
例えば当店であれば、サンダムCZ-12や鉛シートという遮音シートがあります。
(ちなみに今ピアリビングでは初めてさんにおすすめの防音(遮音)シートNoisestop15がでました♪)

これら遮音材は、遮音=音を跳ね返す性質を持っているものですが、単体で使用しても期待している程の効果が得られない可能性もあります。
なぜかというと、例えば遮音シートを貼ることで外からの音は遮音されて入りづらくなりますが、それでもお部屋の隙間から音は漏れてしまいます。その音がお部屋内で反射して、とても大きく聞こえてしまうことがあるからです。
一方で自分が発している音については、遮音シートの効果によって、お部屋内で反射して音そのものの音量が大きくなり、それが隙間を通して外に漏れてしまうから。
下の図で詳しくご紹介していますが、防音は遮音対策だけでは足りません!
防音を考える時は防音以外に、吸音=音を吸収する性質を持つものも必要となります。

そのため、遮音シートを使う時は、必ず吸音材を併用して使うようにしましょう!
オススメはロックウールボードという吸音材。これを下の図のように遮音シートと組み合わせることで防音効果がアップします。

ロックウールボードと防音遮音シート(ここではサンダムCZ-12)の貼り方は、下のページでも詳しく説明しています。

子供の足音対策にジョイントマットを使う
子供の足音対策にジョイントマットを使用される方は多くいらっしゃいます。でも、ジョイントマットだけでは効果が感じられない場合が多いです…。ジョイントマットは厚みはあるものの、とても軽いので、お子様が走るような振動を伴う音を防ぐことはとても難しいんです。
「じゃあジョイントマットは全く使えないのか?」
というとそんなことはありません。
ジョイントマットの上に、更に防音カーペットを敷いてあげることで、非常に効果的になります。当店で販売している防音カーペットは、どれも普段の生活音を軽減することはできますが、それ以上の音になると軽減が難しいです。
そこで、ジョイントマットと併用して使うことで防音効果は一気にアップ!
もしも、現在ジョイントマットを敷いているけれど、近所の方から苦情を言われたという場合は、ジョイントマットの上に防音カーペットを敷くことをオススメします。

ピアノの防音対策はインシュレーターだけを使う
先日お電話くださったお客様で、「業者の方にピアノの防音対策はインシュレーターだけで大丈夫と言われたのでインシュレーターのみで対策していたんですが、下の階の方から苦情を言われて…」という方がいました。
ピアノの防音対策でインシュレーターだけだと、どうしても階下に音が伝わってしまう可能性が高いです。
特に、アップライトピアノやグランドピアノの方は、階下に打鍵音やペダルを踏む音といった振動音が伝わってしまうので注意が必要です。
そこで、ピアノの防音対策を行う場合は、必ず防音カーペット、マットを敷くようにしましょう!
当店であれば、ピアノの防音対策にオススメしているのは、

を3枚組み合わせて使うか、
水回りやダイニングの下に敷くなら、快適防音マットウッドがおすすめ。ベルギー製のラグジュアリービニルと圧縮した特殊な吸音材でつぶれたり、へたる事なく長い間きれいに使用できます。

上階から音が聞こえると思ったら、別の場所からの音だった
これもよくあるお話なのですが、上階から音がすると思ったら、実は隣からの音だったという事例があります。
音の中でも振動音と呼ばれる音については、壁や柱を通じて様々な場所に伝わっていきます。
そのため、実は遠くの場所から聞こえているということも考えられます。

音の発生源を特定することは難しいですが、音が聞こえると思ったら、以下のチェックシートを参考にされてみても良いかもしれません。
よくある質問
Q. 防音シートだけではなぜ防音効果が得られないのですか?
A. 防音シート(遮音材)だけでは音を遮るほどの重さがないため、単体では大幅な軽減は出来ないことが多いです。また音を反射するため、単体で使用すると音が部屋に反響します。遮音シートを使用する場合は吸音材(ロックウールボードなど)と併用することで高い効果を発揮します。
Q. 防音対策でよくある失敗にはどんなものがありますか?
A. 代表的な失敗は以下の3つです
1.遮音シートだけで対策してしまう
2.子供の足音にジョイントマットだけを使う
3.ピアノの防音にインシュレーターだけを使う
Q. ジョイントマットで子供の足音は防げますか?
A. ジョイントマットは軽量で、ジャンプや走行による振動音の遮断には不向きです。防音カーペット(例:静床ライト)を上に重ねて使うことで、遮音・吸音効果が高まり、騒音対策になります。
また、足音マットのような繊維質でクッション性のあるマットに変更することでも効果が高まる場合があります。
Q. ピアノの音が階下に響かないようにするにはどうすれば良いですか?
A. インシュレーター単体では不十分です。おすすめは「P防振マット」「足音マット」「静床ライト」の3層構造。これによりペダル音や打鍵音などの振動も吸収・遮音できます。
Q. 遮音材と吸音材の違いとは?
A. 遮音材(例:サンダムCZ-12)は音を反射して通さない素材。吸音材(例:ロックウールボード)は音を内部に取り込んで熱に変換し、反響を抑える素材です。効果的な防音にはこの2つの併用が不可欠です。
Q.防音相談を受けることはできますか?
A.はい、防音専門のピアリビングでは無料の防音相談を実施しています。お客様の環境や目的に応じた最適な防音対策をご提案いたします。
まとめ
いかがでしたか?
「自分で防音対策してみたけど、全く効果を感じられない」
そんな時は、一度上の項目を確認してみることをオススメします。
音対策はカタログやサイトの数字はあてになりません。メーカーサイトによって測定条件がちがったり性能単体の性能は周りの環境を考慮してないのでその数値は効果が高くみえてしまうからです。
また遮音材と吸音材の相性もあるので、どうしょうかなーと迷ったらお気軽にお問合せください♪
無料防音相談受付中!お気軽にご相談ください
実物を見て相談できるショールーム
ピアリビングの東京・福岡・新宮のショールームでは、防音グッズの実物をご覧いただけます。実際に商品を手に取りながら、スタッフが丁寧にご案内しますので、「しっかり相談したい」という方におすすめです。
オンライン相談やLINEで電話でのサポートも
遠方にお住まいの方でも、オンライン防音相談やLINEでのご相談をお受けしています。ぜひご利用ください!

室水房子(ふーこ)のプロフィール
1993年に起業し、2001年からはヤフオクを通じて防音材の販売をスタート。ネットで初めて一般向けに防音建材を販売した防音のパイオニアです。商品開発、製作、販売、そして施工まで幅広く手掛け、これまで36,000件以上の防音相談を解決してきました。防音の第一人者として、ピアリビングの代表取締役を務めています。
株式会社ピアリビング(防音専門ピアリビング)
二級施工管理技士
