気になる音をなんとかしたい!お引越し後に行なう防音対策

新生活が始まり、「実際に住んでみたらけっこう音が気になる!」という方は多いのではと思います。

この記事では、お引越し後に行なう防音対策のポイントを、特にお問い合わせが多い4つの騒音別にお話しします。

お問い合わせが多い4つの騒音

  1. 外からの音
  2. お隣からの音
  3. 下の階からの音
  4. 上階からの音

1.外からの音

外からの音が気になる場合は、窓の防音から始めましょう。

簡単なのは、防音カーテンや生地の分厚いカーテンを使用することです。

ピアリビングの防音カーテンはこちら

ただし、カーテンだけでは、車やバイクのエンジン音などはあまり軽減しないので、他の対策と合わせて行いましょう。

スポンジの様な軽い素材の吸音材で窓を塞いで対策される方もいらっしゃいますが、低音域の遮音性はあまり期待出来ませんし、窓からの採光がなくなります。

スポンジのような吸音材 低音域効果薄い

また、梱包用のプチプチや、飛散防止ガラスフィルムは質量が軽いために遮音効果は期待できませんので、おすすめできません。 

窓からの採光を残して防音対策

引用:Amazon TRUSCO(トラスコ) 窓用防音透明シート UVカットタイプ 920mmX2m 厚み2mm TSFP2ST

窓からの採光を残して防音性能を高めるには、「窓用透明防音シート」がおすすめです。

透明な防音シートは1mの長さで約2.2kgの重量なので、高い遮音性能が期待できます。

DIYの難易度は高いですが、この商品を窓サッシにすき間が出来ないように貼った場合は、低音域でも12デシベル前後の遮音効果があるというデータもあり、車の騒音などには効果が高いので、チャレンジする価値はあります。

なお、集合住宅でよく使われている網入りガラスや一戸建てでよく使われているガラスが二重になっているペアガラスに窓用防音透明シートを貼ると、ガラスが熱割れを起こす可能性が有りますので、注意してください。

二重窓 窓用防音透明シート 熱割れ

窓用防音透明シートをガラス直接に貼るのではなく、ガラス周囲のアルミサッシ枠部分に両面テープなどで固定する方法が推奨です。

同じような重量があるシートで遮音シートという商品もありますが、遮音シートは不透明なので、窓に貼ると真っ暗になってしまいますので、現実的ではありません。

窓を塞いでもいいという方には安価でおすすめですが、採光を残したいという方にはおすすめできません。

遮音シート 窓対策

引用:ADVな日記

遮音シート「サンダムCZ-12」

窓から入ってくると感じる音は、窓付近の換気口からも入ってくる場合があります。

窓の対策と一緒に換気口の防音対策も行なうと、防音効果を実感しやすくなります。

換気口から入ってくる騒音を低減するためには、換気口のパイプの中に入れる「防音スリーブ」という製品がおすすめです。

この製品は取り外しが容易なため、賃貸住宅の退去時の原状回復ができます。

大建プラスチックス 防音パイプ グレー 100NS

引用:Amazon 大建プラスチックス 防音パイプ グレー 100NS

防音スリーブを設置すると、防音性能が向上しますが、パイプの中の空気が通り抜ける面積が減って、換気効率が下がる恐れがあります。

時々窓を開けるなどして、換気を行ってください。

2.お隣からの音

タンスや本棚を置いて隣家からの騒音対策

隣室からの騒音は壁を伝わり聞こえてきます。

したがって壁から伝わる音を軽減できれば騒音も少なくなります。

隣室に面した壁に背の高いタンスや本棚などを置くことで、壁を伝わって聞こえてくる音を軽減してくれます。

また、壁から家具を5cmほど離して置き、ウレタン吸音材や3つ折りのマットレスのような音を吸収するものを配置することで、吸音効果が出てさらに音が軽減します。

タンスや本棚には洋服や本をぎっしり入れることで、重量がある防音壁の役割になります。

そして、タンスや本棚の裏に吸音材を配置することで更に音が軽減する、という仕組みです。

タンスや本棚を置いて隣家からの騒音対策 図面

遮音シートや建築現場などで見かける「防音」と書いてあるシートを壁に直接貼って対策を考えられる方がいますが、これはほとんど効果がありません。

このようなシート状のものを貼る場合は、壁から離して取付けないと効果が得られません。

天井から下げて取付けたり、と工夫が必要です。

また、壁にシートを貼る場合は吸音材と併用することで効果が出ますので、適正な使い方を行ってください。 

▼ピアリビングのおすすめ吸音材

ロックウールボード

▶︎ 防音のプロが選ぶ、失敗しない「吸音材」の選び方についてはこちら

3.階下からの音

階下からの騒音は、床を伝わって聞こえてきます。

こちらも壁と同じで、床に重いものを配置することが必要です。

遮音シートや遮音マットを敷き、その上に重量のある防音カーペットなどを配置することで、階下からの音が軽減します。

床の防音対策 遮音シート
床の防音対策 遮音マット

発泡系のジョイントマットやコルクマット、クッションがついたカーペットでは重量が足りずに階下からの音を軽減することは難しいので、注意してください。

また、就寝時に階下からの音が気になる場合は、お布団ではなくベットで寝るようにしましょう。

床から離れることで、階下から聞こえる音が少し小さくなります。

ベットの下にラグを敷いたり、畳の部屋にベットを置くことでさらに音が聞こえにくくなりますので、お試しください。

4.上階からの音

上階からの騒音は、天井を伝わって聞こえてきます。

残念ながら、壁や床と同じように重量があるものを設置することは、賃貸物件ではできません。

天井に、ウレタン系の吸音材を貼っても、気休め程度にしかなりませんので、注意してください。

ウレタン吸音材「カームフレックス」

特に、足音などの固体音を簡易的に階下側から防ぐ方法はありません。

どうしても上階からの音が気になる場合は、一度管理会社に相談することをおすすめします。

よくある質問

Q. 引っ越し後に騒音が気になった場合、まず何から対策すべきですか?

 A. まずは音の侵入経路を特定することが重要です。主に「窓」「換気口」「壁」「床」「天井」のどこから音が伝わってくるかを確認し、それぞれに適した防音対策を講じる必要があります。

Q. 窓からの騒音を軽減するにはどうすればいいですか?

A. 防音カーテンの設置が手軽な方法ですが、エンジン音など低音域には効果が薄い場合もあります。より高い遮音性を求めるなら「窓用ワンタッチ防音ボード」の使用がおすすめです。

Q. プチプチやガラス飛散防止フィルムは窓の防音に使えますか?

A. いいえ。梱包用プチプチや飛散防止フィルムは非常に軽量で遮音性能がなく、防音対策としての効果はほとんど期待できません。

Q. 隣室の生活音が気になる場合、どうすればよいですか?

A. 隣の部屋と接する壁に、本棚やタンスなど重量のある家具を置き、背面に吸音材を挟むことで効果的な防音が可能です。家具は壁から5cmほど離して設置すると、吸音効果がさらに高まります。

Q. 遮音シートを壁に直接貼るだけで防音できますか?

 A. いいえ。遮音シートは重さによる遮音効果はありますが、単体では効果が限定的です。吸音材と組み合わることで、より高い効果を発揮します。

Q. 床からの音(階下への生活音)対策には何が効果的ですか?

A. 足音マットなどのクッション性のあるマットの上に防音カーペットなど重い素材を重ねて敷くことで、階下への音を軽減できます。発泡系ジョイントマットやクッションカーペットは軽いため、防音効果は期待できません。

Q. 上階からの足音がうるさい場合、自室で対策できますか?

 A. 上階からの騒音は構造を通じて伝わるため、自室側での対策は非常に難しいです。吸音材を天井に貼っても軽減は難しく、根本的な対策には管理会社への相談が現実的です。

Q.防音相談を受けることはできますか?

A.はい、防音専門のピアリビングでは無料の防音相談を実施しています。お客様の環境や目的に応じた最適な防音対策をご提案いたします。