Q.
車に遮音シートや鉛シートを設置して、ロードノイズやボンネットの音を防音することは出来るでしょうか?
また、車内の会話が聞こえづらかったり、高速で走っていると車内からガタガタ音が聞こえるんですが、
こういった音も防音対策出来るのでしょうか?
A.
ご質問ありがとうございます。防音専門ピアリビングのキャサリンです!
車に防音マットや遮音シートを設置したいというお問い合わせは度々頂くのですが、車のDIYによる防音対策は車の改造扱いになるため、その改造度合いによっては道路運送車両法違反になってしまう場合がございます。
改造車は、実は、見た目が派手に改造されたものや、大幅に改造されているものだけを指すのではなく、一部でも意図的な改造箇所があれば、定義上は改造車になってしまうんです。
とはいえ、改造車だから、全てが違反になってしまうということはございません。
保安基準の範囲内での改造であれば、いくら改造していても違法改造車とはなりません。
※保安基準とは、車の安全性を確保するための基準のことを言います。このページでは、違法改造にはならない範囲での、車走行時のノイズ対策についてご紹介いたします。
▼車の防音対策 目次
実際に、車の走行時に気になるノイズとは?
実際に車に乗っている時に気になる騒音とは、一体どんな音でしょうか?
車を運転している時に気になるノイズとしては、大きく4種類の音があります。
それは、「エンジン音」「ロードノイズ」「風切り音」「ビビリ音」の4種類です。
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- エンジン音…エンジンをかけた時の音や、エンジンルームの中で反響する音。
- ロードノイズ…路面とタイヤの摩擦で生じる振動や衝撃音。
- 風切り音…走行中に生じる音で、主に窓やドアの隙間から入ってくる音。
- ビビリ音…路面から伝わる振動やスピーカーの共鳴、パーツ同士の擦れによる音。
上記のような騒音は、高級車などは社内にもしっかり防音材を使っているので、あまり気になることがありません。
しかし、コストパフォーマンスに優れた軽自動車や小型車などは、上記のような騒音が気になる場合がございます。
そもそも、音はDIYで軽減できるの?
正直なところ、上記のような走行中の騒音に対しては、DIYでの防音対策だと大きな防音効果は期待できません。
お客様によっては、「車に鉛シートを設置することで、ロードノイズやエンジン音は軽減できるか?」といったお問い合わせを頂くことも多いのですが、鉛シートを車のボンネットや内側に簡単に設置するだけでは、ほとんど音を軽減することはできません。
また、鉛シートは扱いが難しく、鉛の扱いに詳しくない初心者が設置することで、安全上に問題が生じたり、違反改造扱いになってしまう場合がございます。
実際に違法扱いになってしまう改造とは?
車の改造において、以下のような改造は違法扱いになってしまうため、注意しましょう。
▼車の改造における禁止事項
・サイズと重量が規定範囲外になってしまう場合
・ライトの色を変更した場合
・タイヤやホイールがはみ出してしまった場合
・窓ガラスに着色フィルムを設置した場合
・マフラーや触媒装置を外した場合
・危険なパーツを取り付けた場合
・ミュージックホーンや特殊なクラクション装置を取り付けた場合
違反改造扱いにならない車の防音対策とは?
最後に、実際にDIYで対策しても違反改造扱いにならない対策についてご紹介いたします!
本当に簡易的な対策になってしまうため、大きな防音効果は期待しづらいですが、少しでも何か対策したい!という場合には、下記でご紹介するような対策をご検討ください。
1, ロードノイズ対策には…
ロードノイズ対策として、防音シートや防音マットで抑える方法があります。
フロアに敷くマットを、防音・防振のあるマットに変えることで、マットの厚みによりロードノイズを吸収するだけでなく、同時に足の疲れも軽減することができます。
当店で取り扱っている「足音マット」は、安心安全なポリエステル素材の防音マットです。
防振効果の高い防音マットですが、軽量なので扱いやすく、防音タイルカーペットなどと組み合わせて設置することで、発生した振動をしっかり軽減することができます。
トランクルームやスペアタイヤの収納スペースもロードノイズを反響させる原因になる場合があるため、気になる方は収納スペースにも防音マットを設置してみましょう。
足音マットなら、軽量で、丸めて収納することも出来るので取り外しも簡単です。
予算があればタイヤを「コンフォートタイヤ」などに変えることで、ロードノイズの発生自体を抑えることができます。
ただし、デメリットとして、普通のタイヤに比べると高額で、寿命が短く走行性能が落ちるといった点がございます。
2. 風切り音の対策として
風切り音はドア周りの隙間やボンネットの開口部で発生しています。
これらは、専用のテープやフィンが販売されており、ミラーやピラー、開口部の縁や隙間に貼るだけで簡単に対策できます。
ドア周りやボンネットに設置する場合、開閉に問題がないかは必ず確認するようにしましょう。
3. エンジン音の対策や、ビビリ音の対策について
エンジン音やビビリ音の対策は、正直なところDIYで対策を行うのは難しいです。
ボンネットの裏や、車のパーツ内部に対策を行う必要があるため、車の構造や取り扱いに詳しくない場合には、DIYで対策を行うことは推奨しておりません。
まとめ
車に改造を加えて、防音対策を行うことを「デットニング」と言うこともあります。
このページでご紹介したように、車に本格的なノイズ対策を行うことは難しいですが、軽量で安全素材の防音マットなら、取り付け取り外しも簡単なので、必要な時だけ設置することもできます。
まずは、ご自身が気になるノイズの種類を把握して、対策が難しい場合には、プロの業者にお願いすることも視野に入れていただくことをお勧めいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました!