遮音シートは音を跳ね返す作用があるものですので、音源のある部屋の表面材として用いると部屋内の反響音が大きくなってしまい、不快な思いをされる可能性があります。音源のある部屋では表面に吸音材を設置する方がいいと思います。 また音を遮断するためには、重量のある材料が有効、とされています。遮音シートの厚さはせいぜい数ミリなので、この遮音シートの性能を活かすには、ある程度吸音材で音エネルギーを消失させてから音をぶつける方が効率がいいと思われます。 ですので、壁にはまず遮音シートを貼り、その上に吸音材を設置してください。施工の方法については『壁の防音 上級者編』を参考にされてください。 吸音材(ロックウール、グラスウール、ポリエステル全般に)は大変柔らかいので、カッターで簡単にカットしていただけます。 ただし、ロックウール・グラスウールは皮膚がその繊維に直接触れると大変チクチクします。肌の弱い方はかぶれたりもします。カットした切り口は、端部用のジョイナー等でカバーするなどしてむき出しにならないようにしてご使用されることをおすすめします。 また、カット作業を行う際も手袋をするなどして保護してください。 設置をする場合は、しっかり固定をするためにどうしても何かで留めなければいけません。そのため、壁の性質や壁紙の種類にもよりますが、取り外すときに壁紙が破れる可能性もあります。 ただ、壁自体に傷をつけているわけではありませんし、賃貸の場合、通常の生活をしていても退去時に壁紙の張替えの費用は請求されることもあります。施工前に大家さんに確認することをおすすめします。 吸音材には色んな種類があります。チクチクするというのは、吸音材で使用されることの多いグラスウールやロックウールといった素材でできた吸音材のことだと思います。 グラスウールやロックウールでできた吸音材だと、表面の繊維が舞い、肌に付着するとチクチクしてお肌の弱い方は赤くなったりします。 ご使用の際にはガラスクロスを巻いたタイプ(額縁状にクロスがついています)のものをおすすめします。壁などに設置後は掃除機で舞っている繊維をしっかりと吸い取ってください。 肌が敏感な方は少しの繊維でもチクチクを感じるようです。ご不安な方は、裏面もガラスクロス等で覆うと良いかと思います。 また、小さなお子様やご年配の方がいて不安という場合、多少吸音性が落ちますがポリエステル繊維の吸音材もございます。こちらは繊維が舞うという心配がございませんので、安心してご使用いただけます。
25mm厚 ガラスクロス(白) 50mm厚 ガラスクロス(白) 25mm厚 ガラスクロス(黒) 50mm厚 ガラスクロス(黒) |
パラマウント硝子工業 GCボード ガラスクロス(白)
グラスウールをガラスクロスで表面化粧。経済性にすぐれた内装材
グラスウールを厚手ガラスクロスで額縁貼りした内装用グラスウール。ボードタイプの同じ内装用グラスウール「クリアボード」のいわば普及版ともいえる製品です。クリアボードにくらべ経済的な価格ですから、吸音性や断熱性が要求される機械室や工場の内張りに、使うことができます。
吸音特性